Specioのご紹介:写真に写るすべての動物に、名前を
あの瞬間の光や、じっと待ち続けた時間は覚えていても、3本目の枝にとまっていた鳥の名前となると、なかなか思い出せないものです。Specioは野生動物の写真を解析し、写っている動物をすべて見つけ出して種を特定します。さらにその名前をライブラリに書き込むので、目当ての写真を数秒で見つけられます。Specioでできること、そして私たちがSpecioを作った理由をご紹介します。

Specioを作った理由
野生動物の撮影から戻ると、手元には何千枚もの写真があります。そして種の名前付けは、いつも後回しになりがちです。図鑑をめくり、フォーラムで質問し、うろ覚えの鳴き声を頼りに調べ、キーワードを1枚ずつ入力していく。その結果、多くのカタログには「野鳥 2024」というフォルダがあるだけで、メタデータはほとんど空のまま。私たちは、撮影に集中している間に名前付けが自動で済んでしまう、そんな仕組みを作りたいと考えました。
Specioでできること
Specioの処理は3つのステップで進みます。
1. 動物を見つける。Specioは写真を1枚ずつスキャンし、写っている動物をすべて枠で囲みます。被写体が小さく写っていても、枝の陰に半分隠れていても見逃しません。
2. 名前を特定する。見つけた動物を、数十万種におよぶ参照データと照合します。庭に来るコマドリから、前回のダイビングで出会ったサンゴ礁の魚まで対応しています。種名と完全な分類に加え、Wikipedia、iNaturalist、eBirdなどの参考ページへのリンクも表示されるので、結果をその場で確認できます。
3. 写真に書き戻す。識別結果を確認したら、Specioがその種をキーワードとして写真に書き込みます。お好きな言語での一般名に加え、界から種までの学術的な分類階層もあわせて記録されます。ライブラリで「カワセミ」や「Alcedinidae」と検索すれば、該当する写真がすぐに見つかります。
Lightroom Classicに最適化、それ以外の環境にも対応
SpecioにはLightroom Classic用のプラグインが付属しています。Lightroomで写真を選んでSpecioに送れば、キーワードがカタログに戻ってきます。複数のカタログにも対応しており、現在開いていないカタログについては、次に開くまでキーワードを保留しておきます。
Lightroomを使っていなくても大丈夫です。Specioは通常の写真フォルダ(JPEG、RAW、HEIC、PSD)でも使え、MacではApple Photosのライブラリにも対応しています。
写真はあなたのコンピューターから出ません
SpecioはMacまたはPC上で動作します。検出も識別もすべてお使いのマシンのプロセッサで処理されるため、解析のために写真がどこかへアップロードされることは一切ありません。そのため、ネット接続のない撮影地でも、ノートパソコンでそのまま使えます。
単なるタグ付けツールではありません
写真に名前が付くと、Specioは実際に何を撮ってきたのかを見せてくれます。何種を、どこで、いつ撮影したのか。マップでは世界各地の観察記録が地図上に表示され、「生命の樹」では、これまでに撮影したすべての種が、界から種まで枝分かれする形で一覧できます。私たちの多くも、自分のカタログの中に、それまで気づいていなかった種を見つけました。
5つのグループから自由に選べます
Specioは、野生動物を5つのグループに分けて扱っています。
- 鳥類(11,000種以上)
- 哺乳類(6,500種以上)
- 爬虫類・両生類(18,000種以上)
- 海洋生物(32,000種以上)
- 昆虫・クモ類(1,000,000種以上)
撮影するグループだけを選んで利用することも、5つすべてをまとめて利用することもできます。
これから
これが私たちの最初の投稿です。Specioはまだ生まれたばかり。テストに協力してくださるフォトグラファーの皆さんの声をもとに、毎週少しずつ進化しています。ここで紹介した機能の多くも、そうした方々からの1通のメールがきっかけで生まれました。野生動物を撮影されている方は、Specioに認識してほしいもの、そして識別を間違えたものを、ぜひ教えてください。まずはご自身の写真で試してみて、感想をお聞かせください。